三者間連携事業における熊本県立熊本農業高校生のインターンシップを受け入れました

イベント

2024.01.09

 12月11日(月)から12月13日(水)の3日間、経済学部を中心に熊本県立熊本農業高等学校農業経済科2年生のインターンシップ受け入れを行いました。これは、本学と包括的連携協定を結ぶ熊本県産業教育振興会、(一社)熊本県情報サービス産業協会(以下、「情産協」)の三者が連携・協力のもと実施する共同教育プログラムの一環で行われたもので、同校の要望を受けて日ごろの学習の深化と生徒の進路に対する意識の醸成を目的に企画され、本学の経済学部が12名、情産協の加盟会社である株式会社KISが3名の生徒を受け入れました。

 生徒たちは、3日間を通して、基礎的な経済学、労働経済学、農業政策、Webデータの自動取得といった4つの特別講義と、「講義体験」として90分の講義を学生たちと一緒に受講しました。生徒たちは初めて触れる専門科目に戸惑いながらも熱心に聴講していました。
 また、期間中はサポート学生として、在学生の田中梢さん(経済学科3年)と同校出身の本田彩人さん(リーガルエコノミクス学科4年)、森嶋賢さん(経済学科2年)が、キャンパス施設見学や経済学部ラウンジ(ALFE)での交流会を実施。交流会で行われたゲームでは、学生と生徒たちがお互いに質問し合いながら積極的にコミュニケーションをとり交流を深めました。ゲームの後は、学生を囲んだ質問の時間が設けられ、ゼミや大学生活などについて生徒たちからの質問に、学生たちは一つひとつ丁寧に対応していました。また、図書館での就業体験では、書籍の受け入れや資料の検索のレファレンス業務について学び、書籍の配架やカウンターでの貸し出しといった業務を通じて利用者へのサービスも体験しました。 
 最終日は、就職課職員が講師を務め、大学卒業後の進路や就職活動で求められるもの、本学の就職状況などを説明しました。生徒たちは、今後の進路選択に関する話題に熱心にメモを取りながら聞き入っていました。午後からは、3日間の学びを「体験先での学びを通して興味・関心を持ったこと」「体験したり話したりして感じたこと」「体験を経て、今の自分に必要だと思うこと」の3項目にまとめ、株式会社KISとオンラインでつなぎ相互に発表しました。本学で学んだ生徒たちは「高校では学べない経済学の基礎を学び、自分たちがどのようにスキルアップしていけばいいかを理解できたので、これからも勉強を頑張りたい」「図書館の就業体験を通して、普段見える貸し借りの仕事以外に見えないところでたくさん仕事をされていることを知れてよかった」「大学では授業選択など自分で決めることが多いので、主体性や判断力が大切だと思った」といった感想を述べました。株式会社KISでプログラミング学習やアプリ開発を学んだ3名の生徒たちは、成果として野菜の出荷・在庫管理などができるアプリを披露しました。生徒たちからは「アプリ開発で学んだ関数が難しかった。アプリ開発で、指令を設定するときの英語やプログラミングに必要なスキルをもっと勉強したいと思った」など感想を語りました。

 最後に、受け入れ先からの講評として、坂上智哉経済学部長から「限られた時間で発表の準備をし、わかりやすくよくまとめられており素晴らしい発表に感動しました。本学で学んだ自己決定力の重要さをもとにご家族や先生方などからいろんな情報を収集し、最後に自分の意思で最良の選択をしていってほしい」と激励の言葉を送りました。株式会社KIS経営企画部の矢野翔大氏からは「新入社員と同様のプログラムを体験してもらったが、皆さん高い集中力で作業されており、この業界が向いていると感じた。生徒さんからの感想にもあったが、『質問する力』は将来も大切になってくるので、効率よく作業を進めるために自分で考える力を身につけ、わからないことは質問して知識やスキルを高めていってほしい」と述べました。これを受け、熊本県立熊本農業高等学校の高宗寛明教諭より、「生徒たちにとって、積極性、コミュニケーション能力、主体性の大切さなど高校時代に意識することが難しいことを大学で知ることができたことは大きい収穫だったと思う。今後の学校生活がよりよいものになって、良い進路選択に結びつくのではないかと期待している。株式会社KISでのアプリ開発は、生徒たちには難しいのでは、と思っていたが、成果を見て生徒たちの潜在能力の高さに驚いた。指導してくださった方のご支援もあり、体験した生徒たちにとっては大きな力になると思う。実りの多いインターンシップが実施できたと思うので、生徒たちにはこの経験を先輩や後輩に伝え波及させて、自分の今後の高校生活にいかしていってほしい」と語りました。学生スタッフとして成果発表を見守った森嶋さんは「生徒たちから主体的に行動する力を身につけたいという感想が多くあったが、私も就職活動を考え始めているので主体性を持って取り組みたい」と感想を述べました。

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