外国語学部開設30周年記念イベントが開催されました

イベント

2024.10.17

 10月3日(木)、新1号館131教室で、外国語学部創設30周年を記念して、2024年6月に包括的連携協定を締結した㈱熊本コアミックスの代表取締役社長、持田修一氏によるゲスト講義が行われました。この講義は当該学部で開講している「日本文化概論Ⅱ」内で行われたもので、学生約40名が参加しました。熊本学園大学外国語学部は1994年に開設され、現在は英米学科、東アジア学科の2学科に597名(2024年5月1日現在)の学生を擁し、これまで多くの卒業生を輩出しています。

 はじめに、野田耕司外国語学部長より「外国語学部には、専攻語学(英語、中国語、韓国語)、地域・国際研究、日本研究などの専門科目群がある。日本研究は日本のことを知ることで、英語圏、中国語圏、朝鮮半島の文化との比較が可能になり、それぞれの文化の特徴が見えてくる。今回の講義では、世界の人々を惹きつけて止まない日本の漫画の魅力や、一国の個別の文化である漫画が国内外で愛される普遍的な文化となっている理由についても学んでほしい」と挨拶。

 ゲスト講義では、持田氏が「世界で愛される日本のマンガ・アニメの魅力とその作り手側に必要な“作家性”について」というテーマで、「漫画の発展に寄与する」「若者たちにチャンスを」という企業理念を持つ同社の活動や、エンターテインメントの魅力について解説。持田氏は「日本の漫画・アニメ・ゲームが世界で人気になった理由として、日本のアニメの生みの親である手塚治虫先生の存在が大きい。動き・色・音・音楽もない不自由なメディアであるマンガは、絵、コマ割り、演出、描き文字、セリフなどを駆使し、脳内であたかも動画・映像として体感できるよう日本で進化してきた。左脳と右脳をフル回転させて読む漫画は脳を活性化させる、まさにエンターテインメントと言える」と述べました。

 次に、エンタメ業界の現状として、アニメの分野において、海外のアニメ市場が急速に伸びていること、漫画分野において、紙媒体から電子出版に推移している現状を説明。持田氏は「今までは、雑誌編集部に発掘され、漫画家のアシスタントを経て漫画家デビューをするという流れが多かった。しかし、現在は、電子媒体の普及にともない漫画家の育成の場が減っている。作家性の強い漫画家、アニメ監督、ゲームプロデューサーになるためには、人文学、芸術、自然科学、社会科学などの幅広い教養への好奇心を横断的に持つ事が大切であり、AI時代を生き残るためにはコンテンツをゼロイチで生み出すクリエイター、作家育成のための“リベラルアーツ”教育プログラムが必要である」と締めくくりました。

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