シタテル株式会社 代表取締役CEO河野秀和氏が商学部「ベンチャー支援実務」でゲスト講義

学び

2024.12.02

 11月18日(月)、1411教室で商学部の2024年度新設科目である「ベンチャー支援実務」(担当:新改敬英准教授)の第6回目ゲスト講義が行われました。このゲスト講義は、肥銀キャピタル株式会社(以下、肥銀キャピタル)の寄付講座として実施されるもので、熊本・九州を代表するスタートアップ企業の経営陣を招き、起業家を支援する「経営メンバー」「投資家」「金融機関」でのキャリアと必要な心構え、スキルについて実践的に学びます。全15回の講義のうち第4回から第8回がゲスト講師の登壇回で、今回はシタテル株式会社代表取締役CEO河野秀和氏が登壇し、学生25名が受講しました。

 はじめに、河野氏は「サプライチェーン※を革新し、想像力を解き放つ」という同社のミッションや、生産体制を強化し、サプライチェーンを最適化することによってブランド・企業の商品企画から生産、納品にいたるまでをワンストップで提供する同社のビジネスモデルについて紹介。河野氏は「アパレル産業が抱える情報の非対称性、大量生産・大量廃棄、デジタル化の遅れの3つの大きな課題を克服し、この産業を変えていくという思いで10年前に同社を立ち上げた。人、仕組み、テクノロジー、どれが欠けてもビジネスはうまくいかないので、この3つをいかにバランス良く自分のビジネスに取り入れることができるかが今後のスタートアップのキーワードになるのではないか」と述べました。また、企業と共創しブランドを立ち上げる取り組みを紹介し、河野氏は「コミュニティを意識しながらビジネスをすることによって、自分ひとりではできないことを実現することができる」と述べました。そのほか、資金調達の取り組み、同社が乗り越えた課題について語りました。

 質疑応答の時間には、学生から「なぜアパレルの分野で起業しようと思ったのか」や「優秀な人材を集める方法は」、「どのようにしてアパレル製造工場との契約を増やしていったのか」など多くの質問が寄せらました。

 最後に河野氏は「起業を決意したとき、応援してくれる環境が整ってきたと感じている。何かを始めるときに失敗するのは当たり前。動き出さなければ、何も変わらない。行動しながら磨いていってほしい」と学生にエールを送りました。

 受講した学生は「ベンチャー企業の最前線で活躍している方の話を聞く機会は貴重。起業したいと思っている人だけではなく、何かに挑戦したい人、就活を考えている人など一歩前に踏み出そうとしている人たちにとっても、とても有意義な話だったと思う。自分の視点だけではなく、物事を客観的に見ることによって、いろいろな成功を収めていけると思った」と感想を語りました。

※サプライチェーン:製品の原材料・部品の調達から販売に至るまでの一連のプロセス(流れ)を指すもの

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