商学部「ベンチャー支援実務」でチャリチャリ株式会社 代表取締役 家本賢太郎氏がゲスト講義

学び

2024.12.09

 11月25日(月)、1411教室で商学部の2024年度新設科目である「ベンチャー支援実務」(担当:新改敬英准教授)のゲスト講義が行われました。このゲスト講義は、肥銀キャピタル株式会社(以下、肥銀キャピタル)の寄付講座として実施されており、熊本・九州を代表するスタートアップ企業の経営陣を招き、起業家を支援する「経営メンバー」「投資家」「金融機関」でのキャリアと必要な心構え、スキルについて実践的に学びます。全15回の正規講義のうち第4回から第8回がゲスト登壇回で、第7回目はチャリチャリ株式会社代表取締役家本賢太郎氏が登壇し、学生31名が受講しました。

 家本氏は青年期に病気を患い、その後遺症により大きな試練と向き合いながらも、プログラミングのスキルを習得し、中学校を卒業後15歳でITコンサルティング事業を起業。家本氏は「車いす生活になったとき将来の不安を感じた。でも、自分が作ったソフトウェアを買いたいと言ってくれた人が偶然いて、誰かに必要としてもらえたことが嬉しかった。そのとき起業を決意した」と当時を振り返りました。また、奇跡的に両脚の運動神経が回復し、その後シェアサイクルの事業を立ち上げるに至った経緯について言及しました。家本氏は「車いす生活の間、移動で不便を感じる場面も多く、街の様子をよく観察していた。まちづくりと公共交通課題、シェアサイクルを一体的に捉え、地域の課題を解消したいという想いで事業を行っている」と述べ、地域に密着した同社の取り組みについて説明しました。

 最後に、家本氏は「ミッション(使命)の前に、まず社会から何を求められているのかを考えてみてほしい。そして、ぜひ好きなことをやってしてほしい。『これが好き』という強い気持ちがあれば、課題の解決に取り組み続けられる。また、何かを伝えたいとき、熱量をもってほしい。その熱量が人を動かす力になる」と学生にエールを送りました。

 受講した学生は「チャリチャリを利用させてもらっており、とても身近に感じている。家本氏の地域の課題を解決しようとする姿勢やその熱量に、ものすごく愛のある方だと思った。今後は、ベンチャー企業など、熱意をもった経営者のもとで、技術者が作った製品を伝えていく仕事がしたい」と講義の感想と今後の意気込みを語りました。

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