ホスピタリティ・マネジメント学科の学生考案の「新(あら)茶漬け」がホテル朝食に採用されました

学び

2025.10.28

 新琴未さん(ホスピタリティ・マネジメント学科4年)が提案した朝食メニュー「新(あら)茶漬け」が、三井ガーデンホテル熊本(熊本市中央区)の朝食ビュッフェで提供されています。これは、昨年から同学科の波積真理教授(専門:フードビジネス)と同ホテルが取り組んでいる産学連携プロジェクトの一環として誕生したもの。昨年度実施された「朝食改善プロジェクト」で、新さんが個人で立案した企画が実現しました。

 新さんは、ホテルの朝食ビュッフェにおいて“選ぶ楽しさ”だけでなく、「一つのお茶碗で手軽に完結するメニューも必要」と考え、「茶漬け」を提案。ビジネス客や観光客をターゲットに、海外からの宿泊客にも日本らしさを感じてもらえるよう工夫しました。
「ビュッフェでは多くの料理を選ぶことが重視されがちですが、あえて“一椀で満足感を得られる構成”とし、忙しい朝でも気軽に味わえる点を意識しました」と新さんは話します。熊本らしい味わいを大切にしつつ、ビュッフェの特性をいかして多彩なトッピングを自由に組み合わせられるよう工夫。試食を重ねながら味や見た目のバランスを追求し、納得のいく企画を完成させ、2024年8月に同ホテルから「グッドアイデア賞」を受賞しました。

 マーケティングやプレゼンテーション技法を学ぶ同学科で培った分析力と提案力をもとに、他店調査やポジショニングなど企業視点でのアプローチにも取り組んだ新さん。現状把握から改善提案までの過程を通じて、消費者と企業の両方の立場から考える大切さを実感したと振り返りました。

 自らの提案が商品化された際には、努力が形となった喜びを噛みしめ、「この経験を通して、マーケティング視点で考える力や、チームで協力して成果を形にする力を磨くことができました」と語りました。

 最後に、指導教員の波積教授やホテル関係者、ともに取り組んだ仲間への感謝を述べ、「皆でアイデアを出し合った時間は、一生の財産」と笑顔を見せました。

※ポジショニング・・・主にマーケティングにおいて、ターゲット市場で自社の製品やサービスが競合と差別化された独自の立ち位置を確立するための戦略

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