産学連携の取り組みと成果を発表する「オープンカンファレンス」を開催

教員・研究

2022.03.31

 3月18日(金)、南の関 うから館(玉名郡南関町)でホスピタリティ・マネジメント学科 嶋田文広講師(専門:キャリアデザイン)のゼミと、学生同士の学びのサポートを行う学生団体「ぴあラボ」が、竹箸メーカーの株式会社ヤマチクと「オープンカンファレンス」 を開催し、佐藤安彦南関町長など約60名(うち学生23名)が参加しました。

 嶋田ゼミの3年生11名と、「ぴあラボ」の1~3年生の6名は、2021年4月より、ヤマチクの課題解決プロジェクトをスタート。箸工場の見学や、パッケージや製品に関する勉強、竹林の見学と伐採、イベントの企画・運営などを通して販売戦略などを学び、最終的にはノベルティの商品開発を実現させることで、課題解決に向けた学びを深めてきました。今回のオープンカンファレンスでは、1年間の成果報告に加えて、「人を呼び込む“まちづくり”」について産学双方の立場から発表しました。

 初めに、ヤマチクの山﨑彰悟専務取締役が地方創生に向けた同社のこれまでの取り組みを、続けて嶋田講師が、社会と大学を結ぶ産学連携プロジェクトの意義を説明。その後、学生が「ヤマチクのお箸をクマガクへ」などプロジェクトの内容や成果、地域活性化へ向けた課題について報告し、「課題を見つけ、行動に移すことの難しさを痛感した。当事者意識を持って取り組むことが重要」「費用対効果を念頭に置いて企画を考えることを学んだ」などと話しました。

 その後、「『まち』をTransform(変革)させる!?」と題したパネルディスカッションに佐藤町長、山﨑専務、学生を代表して嶋田ゼミ ゼミ長の浦ちさとさん(ホスピタリティ・マネジメント学科3年)が登壇。地域外の人々を呼び込むイベントや、若者が求める支援のあり方などについて意見を交わし、これからのまちづくりに向けた展望が語られ、佐藤町長は「行政だけでは手が届かないところがある。産学官で連携して取り組んでいきたい」と述べました。

 山﨑専務は「今後の南関町の政策決定につながるきっかけになったのではないか。町も若い力を求めているので、この取り組みをモデルケースにしたい」と振り返り、「ぴあラボ」の南彩音さん(福祉環境学科2年)は、「昨年11月に私たちが企画してヤマチクの皆さんと開催したイベントに、大人から子どもまで幅広い年代の方が参加してくださった。地域づくりに関わった経験をこれからにいかしたい」と笑顔で話しました。

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