「オープンデータを活用しよう!地域を元気にするアプリ制作」ワークショップを実施しました

イベント

2023.10.20

 10月14日(土)、11号館1121教室で、オープンデータ(※1)を活用してアプリ制作を行うワークショップを開催しました。これは、本学と熊本県が締結したオープンデータの活用による事例の創出や情報発信、人材育成を通じて、熊本県のデータ活用社会の実現に資することを目的とした連携に基づく事業の一環として行われたもので、高校生、大学生、社会人、熊本県および本学の関係教職員あわせて18名が参加しました。

 開会にあたって、境章名誉教授(専門:情報科学)がオープンデータの定義や目的、意義といった概要を説明。さらに、ICT(情報通信技術)を活用した地域社会の課題解決やデジタルコンテンツ制作に取り組むCode for Kumamotoの活動を紹介し、オープンデータを使って地域を元気にするアプリ制作の趣旨と、この取り組みが、アーバンデータチャレンジ(UDC)(※2)10周年イベントDayに合わせた催しとして開催したことが伝えられました。続いて熊本県デジタル戦略推進課の廣岡俊治氏が、県のオープンデータに関する取り組みや他県の活用事例を示し、「オープンデータを用いて地域課題の解決や、企業活動の活性化に役立ててもらうのはもちろん、皆さん一人ひとりがさまざまな視点で活用方法を考えて活動していってもらいたい」と積極的な利用を促しました。

 ワークショップでは経済学科の学生2名が講師を務め、3年生の下田眞聡さんがJavaScript(※3)を用いたエディター(※4)やプログラミング言語、変数についてなど、プログラミングの基礎を説明しました。参加者たちはあらかじめ作成されたJavaScriptのひな形に好きな食べものや趣味など思い思いのデータを入力し、Webページの更新を体験しました。また、4年生の藤岡大貴さんは基礎編で学んだJavaScriptの応用編として、BODIK(※5)上にある遺跡やAEDなどの位置情報をJavaScriptに書き込み、API(※6)を通して地図上にポップアップ表示をする方法を解説しました。

 参加した湧心館高等学校1年の男子生徒は「今までパソコンに触れる機会が全くなかったので、単語などわからないこともあったが、やってみて楽しかった。またこのようなイベントがあったら参加したい」と語りました。本学から参加した山本光瑠さん(商学科3年)は、「私自身がゼミでの学びをいかして独自でシューティングゲームを作成していて、オープンデータにも興味があった。今回は初めてのプログラミング言語を学べて知見が広がった。将来的には情報系の職に就きたいと考えているので、今回のワークショップ以外でも在学中に積極的に学べる機会をみつけて成長していきたい」と述べました。

(※1)オープンデータ…オープンデータとは、国、地方公共団体及び事業者が保有する官民データのうち、国民誰もがインターネット等を通じて容易に利用(加工、編集、再配布等)できる形で公開されたデータのこと
(※2)アーバンデータチャレンジ(UDC)とは、地域課題解決を目的として、地方自治体を中心とする公共データを活用した年間のイベント開催を伴う一般参加型コンテスト。

(※3)JavaScreipt・・・プログラミング言語の一つ。Webページにさまざまな処理(動き)を追加する際によく使われる
(※4)エディター・・・テキストを作成・編集するために使うソフトウェア
(※5)BODIK・・・BODIK ODCSは地方自治体がオープンデータを公開するためのデータカタログサイトで、 267自治体(13府県、254市町村)が正式に利用しているオープンデータ連携基盤サービス。今回は九州先端科学技術研究所(ISIT)が制作したBODIKを使用。今年10年目となるアーバンデータチャレンジに、BODIK賞が新設。BODIK ODCSは、UDCにデータ提供・支援拠点として参加している
(※6)API・・・2つのアプリケーションやソフトウェア同士でやり取りするためのシステム

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