新聞広告「去りゆく君へ。」 episode.6 先生の言葉

答えのない問いに 向き合う喜びを知った。

将来、熊本や出身地域の中心的存在となって活躍する人材を育成する「地域中核人材育成プログラム」に、1年次から参加していた浦ちさとさん。「教える・教えられる一方通行の授業ではなく、地域や企業のリアルな課題をともに解決する“実践型の学び”の面白さを知りました」と語る。恩師の嶋田文広先生から繰り返される “正解のない問い”に対峙する日々。4年間で、浦さんがたどり着いた“答え”とは何だろう。

「地域中核人材育成プログラム」とはどのようなものですか?

クマガクは「地域立大学」として、地域で活躍できる人材、地域の中核となる人材を育てていくことを掲げているんですが、このプログラムもその一貫として始まったものだそうです。学部・学科の授業とは別のもので、受講するには入学時に選抜試験を受ける必要があります。水曜の18時からと土曜の午前中を利用して講座が行われ、だいたい1学年30人ほどのメンバーで構成されますが、卒業要件の単位としては換算されないので、本当にやる気のある学生だけが残ります。私はその4期生でした。

 

なぜ参加しようと思われたんですか?

熊本には幼い頃に住んでいたんですが、中学・高校は福岡に住んでいました。だけど熊本が大好きで、大学はクマガクを選びました。せっかく4年間もあるので、私はここで何を学んでいきたいんだろう?と考えたとき、少しでも地域のことを知る学びに関わりたいなと。具体的には、プログラムのなかで地域の企業のリアルな課題解決に関わらせてもらうのですが、そこでありきたりな解決法を出すと、嶋田先生に叱られてしまうんですよね(笑)。

先生との印象的なエピソードを教えてください。

企業の方があたえてくださる課題と、学生が出す答えの間に入って、つないでくださるのが嶋田先生。先生にアドバイスをもらいながら、「その企業だからできること」を突き詰めて、試作をしたり、検証をしたり。私たちが全力でやったことに対して、企業側も満足してくださったときはうれしかったですね。特にこのプログラムは「社会人標準」の授業だったため、挨拶や態度といったマナー面もしっかり指導されるんです。そして“答えがない答え”を見つけていくことは本当に難しく、歯をくいしばり、戸惑いながら、食らいついていった感じです。先生は、これまで中学や高校で教わってきたことのなかで、自分たちがずっと“当たり前”と思っていたことの見方を変えてくださるきっかけをくれました。壁にぶつかるたびに、「こんな扉もあるんじゃない?」と新しい扉を教えてくれたような感じなんです。

 

プログラムに参加したことで、ご自身の変化は?

私はどちらかというと考えが凝り固まっている方で。このプログラムを通してパラダイムシフトできたというか、自分が克服したい部分に気づけたことが大きかったと思います。これまで授業のなかで“悔しい”とか“何かを乗り越えたい”とか思ったことなんてなかったのですが、自分の不完全さや未熟な部分に気づくことができた。これは初めての感情でした。 また、いろんな角度から熊本を盛り上げようと頑張っている方々を知れたことで、私も誰かに熊本のことを「いいな」「好きだな」と思ってもらえるような仕事がしたいと思うようになり、就職先も熊本に決めました。

 

学生の皆さんにメッセージをお願いします。

クマガクは、私が参加したこのプログラム以外にも、実践的な授業(ゼミ)が多くあります。そこに参加することで、自分に必要なものを知ることができるはずです。私の場合は学年が上がっても自分が初めて持った感情に戻れる場所があるという気がしていました。少しでも興味がある何かに、ぜひ積極的に参加してみてほしいと思います!

PROFILE
浦 ちさと
Ura Chisato
商学部ホスピタリティ・マネジメント学科4年

嶋田 文広
Shimada Fumihiro
商学部ホスピタリティ・マネジメント学科 講師